北京オリンピックNFTプロジェクト
国際オリンピック委員会がNFTピンの販売をしたり、英国選手団がNFTに基づいたファンエンゲージメントの提供をしたり、「中国のバンクシー」による抗議活動が行われたりしています。
今日のニフティニュースは、中国北京で開幕した冬季オリンピックを軸としてNFTプロジェクトについて特集します。2022年の大会に向けた、IOC国際オリンピック委員会、英国オリンピック委員会、フリーアーティストの取り組みを以下で紹介します。
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これまでのオリンピックを祝うIOC
国際オリンピック委員会は「Animoca Brands」子会社nWayPlay(NFTマーケットプレイス・ブロックチェーンゲームスタジオ)と共同で、オリンピックNFTピンの「Olympic Heritage Collection(オリンピック ヘリテージ コレクション)」を2021年6月より販売しています。このNFTピンは、基本的には物質的な収集や取引が可能なオリンピックピンのデジタル版という位置づけで、直近125年間のポスター、エンブレム、ピクトグラム、マスコットを描くことで、これまでのオリンピックを記念しています。毎月投下される多種多様なボックスをファンは2022年の2月まで購入することが可能です。
IOCテレビマーケティングサービスの最高責任者であるTimoLummeは「IOCが望むのは
、ファンが全く新しいやり方で大会の感動を分かち合い、オリンピックの歴史の一片を保有することだ」との声明を出しました。
開会式の行われる週に、IOCは昨年より告知されていたnWay社開発のマルチプレイヤーゲームアプリを公式リリースしました。「Olympic Games Jam:Beijing 2022」というタイトルでAndroidとiOSプレイ可能です。このゲームでプレイヤーはnWayPlayのマーケットプレイスで取引が可能なオリンピックのNFTピンを手に入れるために、多様なウインタースポーツで競い合います。獲得したNFTピンはゲーム内で、キャラクターを強化したり、特別なスキンを獲得したり、特定のNFT限定のスポーツ用品を手に入れるのに使われます。
政府が厳しい規制を競技に課し、暗号資産に関する活動を禁止する方向にあるため、オリンピック開催国であるにもかかわらず中国国内ではこのアプリが使えないことには注意が必要です、
英国チームがメタバース参入
チームGB(英国オリンピック委員会が使うブランド名)が「the Gold Lion Club NFT community」を作りました。ファン参加型のプログラム開発のためのTokns社との協力は昨年の夏の東京オリンピックに向けて開始されました。今現在チームGBのファンは、Gold Lion Toknsを購入することで、サイン入り商品やアスリート体験、そして最終的にメタバース内で実態感のあるクラブハウスにアクセスすることが可能です。
Own a piece of history, support #TeamGB, show your pride.
Purchase a unique digital NFT Collectable from our shop or bid on an Original Olympic-Inspired artwork.
A portion of all proceeds go directly to the British Olympic Association. ??
— Team GB (@TeamGB) August 4, 2021
アスリートたちの活躍を称えたアニメーションNFTコレクションや収集可能な数量限定のデジタルピンがあります。
3つ目のコレクションは、チームGBのユニフォームを供給しているBen ShermanによるNFTドロップです。これはメタバースでの衣装として開会式でのユニフォームを紹介するものです。チームGBのファンのための限定キャラクターNFT 制作の為に、Ben ShermanはHumanz NFTプロジェクトと提携しました。
中国政府批判をするNFTコレクションに対する抗議
Badiucaoは現在オーストラリアを拠点に活動している亡命した反体制芸術家で、中国の人権侵害に対して注意喚起するNFTポスターキャンペーンを開発しました。NFTサイトによれば、5つの作品はそれぞれ「中国政府によるチベット人の抑圧」、「ウイグルの大量虐殺」、「香港の民主主義解体」、「体制遍在の監視システム」、「コロナウイルスの蔓延を取り巻く透明性の欠落」を表現しています。
2021年12月にマイアミで開催されたオスロフリーダムフォーラムで物理的に初公開さたBeijing 2022 Collectionは、現在はイタリアの「Museo di Santa Giulia」で展覧会が開催されています。今週デジタルコレクションとして発売された今回、BadiucaoはNFTサイトにて以下のような発言をしています。
「NFTとブロックチェーンの技術は、反体制芸術家が安全に重要な経済的支援を申し込む方法を提供してくれるだけでなく、独裁主義による改ざんや支配を恒久的に記録する外部記憶装置としての機能を持ちます。」
1/ I am launching my first #NFT collection 《Beijing2022》 on Feb 1 to call for a boycott of the Beijing Winter Olympics in opposition to the Chinese government’s human rights abuses!
2月1日春节,奥运开幕前,我将发布首组NFT人权抗争作品 《北京2022》!https://t.co/hIu2sBHAGQ
— 巴丢草 Badiucao?? (@badiucao) December 26, 2021
コレクターたちはマイニングの過程の中で独自のメッセージをブロックチェーンに記載することが可能です。収益の1割はBadiucaoがサンフランシスコに拠点のあるグレイエリア芸術財団とニューヨークの人権財団と共同参画している「Art in ResidencyProgram」に寄付されます。